「超高速!参勤交代」 「世界の果ての通学路」
超高速!参勤交代
2014年 日本映画 1h59 <予告編>
監督:本木 克英 出演:佐々木 蔵之介/深田 恭子
秀逸なオリジナル脚本を輩出する城戸賞で、2011年過去最高得点した「超高速!
参勤交代」の映画化。
八代将軍徳川吉宗の時代。実在した湯長谷(ゆながや)藩(現在の福島県いわき市)
の第4代藩主・内藤政醇(まさあつ)を主人公に、幕府の陰謀で突如“5日以内(通常
は10日を要する)に参勤交代をせよ!”と命じられた弱小の貧乏藩が、藩の命運をか
けて無理難題に挑む明朗時代劇。
藩主役を佐々木蔵之介、知恵者の家老役を西村雅彦、腕に覚えのある家臣を、寺脇康
文、上地雄輔、知念侑季、柄本時生、六角精児が演じている。いずれも福島弁を達者に
こなしながら、時に笑わせ、時にシリアスな演技で観客を引きつける。監督は、「釣り
バカシリーズ」や「おかえり、はやぶさ」「鴨川ホルモー」などの本木克英。
キップの良い遊女役で深田恭子、金で雇われた用心棒役の忍者・伊原剛志、悪徳老中
役に陣内孝則など豪華出演者も楽しい。
梅雨のうつうつとした気分が晴れること請け合い。 (せん寿)
4組の子どもたちの登校風景を映しています。ケニヤの兄妹は象に襲われないようにサバンナ
を全速力で走ります。崖の下に身を潜めたりもします。アルゼンチンの兄妹は馬に乗って通い
ます。途中で休憩を取りながら進みますが母親から禁じられていて出来なかったあることが叶
い満足そうな笑顔が心に残ります。モロッコでは三人の少女たちが助けあいながらアトラス山
脈を越え寄宿舎を目指しますが途中一人の女の子が足を痛め、そのために授業に遅れそうに
なります。麓の街で通りがかりの車を止め、乗せてもらいますがそこで予想外の事がおこり
少女たちが唖然とします。インドでは三人の兄弟が悪路を登校するのですが三人の内の一人は
障害者でオンボロ車椅子での通学です。二人が押したり引いたりしながらやっとの思いで学校
に着きますが、そこから微笑ましい光景が始まります。この映画では登場人物全てが真っすぐ
で将来の目的を持っており、互いに協力し合い「学ぶ」ということにいささかの逡巡もあり
ません。障害者の子どもは「うちの家は貧乏だけれど僕は学校に行かせてもらえる。
だから一生懸命勉強して僕のような子どもを直す医者になるんだ」といい、馬に乗った女の子
は「獣医になる」という目的を持っています。そんな夢が持てるのも親たちが「自分たちが貧
しいのは充分な教育を受けられなかったからだ」と認識していて子どもたちへの教育に理解が
あるからです。だから子どもたちは必死になって学校に行き学んでいるのです。
この映画には私たちが置き忘れてしまった大切なものがあります。 <紅孔雀>